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q96z7u
覚えていた、呪文は「さよなら」
投稿者 q96z7u | 返信 (0)
好きだったから
全部ほしかったの
でも君は、好きだよって言うだけ
ほしいものはなにひとつくれない
さいごまで、こたえてくれないの
繋ぎとめる努力もしてくれないの
今度こそ、おしまい
さよならだよ
さよなら
さよなら、したい、わけないでしょ
本気をみせてよ
ふみこえてみせてよ
ありふれたモチーフは、みな、キミへと収束してゆく
それは雨乞いの儀式に似て、滑稽
無神論者は意味が無いと笑うし
異教徒は祈る神を間違えたと笑う
だから、さみしいんだってば
不安なんだってば
なんでもいいから今すぐきてよ
彼ならのぞむ返事をくれるだろうな
なんて思いながら、彼ではなく君になげる
返ってこないね
あの人じゃないもんね
ばか
価値を、意味を、探すだけ無駄なんだ
私がそれを認めなければ、無いのと同じだから
私を蝶に擬えた君の気持ちが、今やっとわかった
9年かけて見つけた答えを、私は何年かけて訴えればいいんだろう
すでに抱負は崩壊済
思考は常に合わせ鏡のなかを往ったり来たり
結局のところ私は、雨上がりのみずたまりなんだ
一階は化粧品売り場
二階は洋服売り場
三階から四階にかけてはお菓子の家
ビスケットの手すりにつかまって駆け上がれば階段が崩れる
はやく、はやく、だれよりもはやく
お菓子の家の屋上で待つ、酷く甘い残酷な宴の主役は私
諦めるには早くて、やり直すには遅くて
要するに、道は一つしかなかったのよね
左の頬も打てばいいじゃないかと、泣きながら叫ぶのが私だ
今日もお迎えがこないな、なんて
自分からいく勇気さえないよ
認めちゃった
どうしよう
きみに、さみしいっていわない。
おやすみをねだったり、しない。
楽しいときだけ、口をひらこう。
とても簡単なことなのに、胸が痛くて腕が痒い。
今日一日私が楽しむために、一体何人傷つけたんだろう
便りがないのは元気な証拠、なんて
そんなのはなにひとつ慰めにもならない
生きてるとか、死んでるとか
報せがくるどころか確かめる術もない
希薄で曖昧なこの関係を、他人と呼ぶのは容易いこと
だけど、私の中に君が居るように、君の中にも私が居るなら
他人と呼ばれずにすむんじゃないかと、少し期待してしまったりする
私に受け取る資格なんか、本当はない
不意にうけとったそれは、いつもより、重い