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呪文

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覚えていた、呪文は「さよなら」

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さ、よな、ら

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好きだったから

全部ほしかったの

でも君は、好きだよって言うだけ

ほしいものはなにひとつくれない

さいごまで、こたえてくれないの

繋ぎとめる努力もしてくれないの

今度こそ、おしまい

さよならだよ


さよなら

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さよなら

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さよなら、したい、わけないでしょ

本気をみせてよ

ふみこえてみせてよ

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普遍

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ありふれたモチーフは、みな、キミへと収束してゆく

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雨乞い

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それは雨乞いの儀式に似て、滑稽

無神論者は意味が無いと笑うし

異教徒は祈る神を間違えたと笑う

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意気地なし

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だから、さみしいんだってば

不安なんだってば

なんでもいいから今すぐきてよ

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メール

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彼ならのぞむ返事をくれるだろうな

なんて思いながら、彼ではなく君になげる

返ってこないね

あの人じゃないもんね

ばか

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存在理由

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価値を、意味を、探すだけ無駄なんだ

私がそれを認めなければ、無いのと同じだから

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答え合わせ

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私を蝶に擬えた君の気持ちが、今やっとわかった

9年かけて見つけた答えを、私は何年かけて訴えればいいんだろう

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三日坊主

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すでに抱負は崩壊済

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合わせ鏡

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思考は常に合わせ鏡のなかを往ったり来たり

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結局のところ私は、雨上がりのみずたまりなんだ

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ゆめにっき

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一階は化粧品売り場

二階は洋服売り場

三階から四階にかけてはお菓子の家

ビスケットの手すりにつかまって駆け上がれば階段が崩れる

はやく、はやく、だれよりもはやく

お菓子の家の屋上で待つ、酷く甘い残酷な宴の主役は私

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諦めるには早くて、やり直すには遅くて

要するに、道は一つしかなかったのよね

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右の頬を打たれたなら

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左の頬も打てばいいじゃないかと、泣きながら叫ぶのが私だ

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喪失

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今日もお迎えがこないな、なんて

自分からいく勇気さえないよ

認めちゃった

どうしよう

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抱負

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きみに、さみしいっていわない。

おやすみをねだったり、しない。

楽しいときだけ、口をひらこう。

とても簡単なことなのに、胸が痛くて腕が痒い。

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代償

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今日一日私が楽しむために、一体何人傷つけたんだろう

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関係

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便りがないのは元気な証拠、なんて

そんなのはなにひとつ慰めにもならない

生きてるとか、死んでるとか

報せがくるどころか確かめる術もない

希薄で曖昧なこの関係を、他人と呼ぶのは容易いこと

だけど、私の中に君が居るように、君の中にも私が居るなら

他人と呼ばれずにすむんじゃないかと、少し期待してしまったりする

投稿者 q96z7u | 返信 (0)

やさしさ

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私に受け取る資格なんか、本当はない

不意にうけとったそれは、いつもより、重い

投稿者 q96z7u | 返信 (0)

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